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思い出の手紙~裂け目の野営地にて [日記]

裂け目遠征の6日目。その時オイラは、裂け目を見下ろす野営地で、
アドラヒア隊長と共に最後の戦いに挑もうとしていた。
いずれも険しい表情の仲間たちが、一人、また一人と集まってくる。

昨日、火の巨人エイミルに言われた名前を思い出す。
…バルログ、サウアラック…。
そいつがこの地に現れたのはホビット庄ができるよりずっとずっと昔。
王います折どころか、王の遠い遠いご先祖様がまだ中つ国に生まれたばかりの頃。

怖い、とか負けたらどうしよう、って考えすら浮かばない。
こんな小さなホビットがそんな敵の目の前で立っていられるかどうかも怪しい。
エルフの石を使って作った、希望をくれるトークンを持っては来たものの、
こんな吹けば飛ぶような光で古の脅威に対抗できるものなんだろうか。

考え込んでいたオイラを、刃に反射する太陽の光が照らす。

ベトニーが刀を抜いてランプに敬礼した!

大きなつば付き帽子の下で、その瞳は翳ることなくこちらを見つめている。
しっかりとした口調でベトニーさんは語り始めた。

ベトニー「ランプさん、わたしがエテン高地に捕まっちゃった時に、 お手紙とトークン送ってくれたでしょう」

オイラはうなずいた。それはもうずっと前のことだけれど、忘れたことはない。
あの頃、オイラの腕前は風見が丘の麓をうろつくゴブリンといい勝負で、
エテン高地どころか、アングマールの入り口さえ見たことはなかった。

だけど、何かがしたくて、手紙を書いたんだ。
覚えたばかりの細工の技で作った、ほんのかすかな光のトークンを添えて。
今思えば、暴君の砦で使うには笑っちゃうような小さな光。

ベトニー「あの時もらったトークンは戦いの中で砕けちゃったけど 今でも、もらった希望は心の中にあるよ」

まっすぐな瞳でそういい切ったベトニーさんの姿からは、希望の光が感じられた。
これから挑む敵がどんなに強大でも、この光は消せやしない、そんな気がした。

オイラは小さく微笑んで、背負った盾を左手に持ち、武器の握りを確かめた。
そして、もううつむかずに他の仲間を迎えることにした。
…決戦は近い。

さて、以下は舞台裏のお話です。

実時間でなんと一年と数ヶ月も前の手紙の後日談を語る機会があろうとは。
ゲーム内で一年数ヶ月経っちゃうと指輪が捨てられちゃいますけどね!

まず、ランプとベトニーさんの出会いは、
「裂け谷補給物資輸送作戦」のベトニー班レイドまでさかのぼります。

その後、一緒にプレイする機会は無かったのですが、
「ジルと愉快な仲間たち」のメンバーを救出せよ!というイベントがあった際、
当時レベル15で到底エテンには行けなかった私は、ベトニーさん宛の手紙を
書く形でイベントに気分だけでも便乗参加することにしたのです。

こんな突然の自己満足気味なお手紙でしたが、ベトニーさんにも喜んで頂けたようで、
なんと、エテンイベントの後日談にとてもステキな形で取り上げてもらっちゃいました。
救い出され、傷も癒えたベトニーさんから丁寧なお返事も頂きました。
以後丸一年以上、ほとんどベトニーさんと共闘する機会はなかったのですが、
心に残る大事な思い出でした。

手紙の写しはしっかり残しておいたので、全文を以下に公開します。
※後日談の記事にコメントとして公開しようかとも考えていたのですが、
 機会を逸してそのままになっていたものです。当時自分のブログも無かったし。

行方知れずのべトニーちゃんへ こんにちは、ランプです。 以前、裂け谷への物資輸送を手伝わせてもらったホビットです。 あのときは、一番力量が劣っていて 皆さんの足手まといになっちゃったかな。 「ジルと愉快な仲間たち」のメンバーであるホビットが攫われた、と 風のうわさにききました。 遠く離れた霧ふり山脈の中、エテン高地に囚われている、とも。 知らせを聞いて、慌てて大堀町の馬屋へ駆け込みましたが、 僕のいでたちを見た穴造の親父さんは黙って首を振るばかり。 やっぱり今の僕の力じゃ、助けにはいけないみたいです。 少しでも支えになれば、と思いながらこの手紙を書いています。 届くかどうかは分かりませんが、この手紙と一緒に、 トークンを同封します。 望み無き地で、少しでも貴方の心の支えになりますように。 そして、きっと、無事に戻って来られますように。 ランプ 追伸: きっと、テイトさん(ガーディアンの先輩で、尊敬してます。会った事は無いけど…) が助けてくれますよ! だから望みを捨てないで!!

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コメント 2

ベトニー

こんにちはー。
裂け目遠征お疲れさまでした!

最終戦集合中にさらっと流したセリフをステキな記事にしていただきありがとうございます!
自分で言っておいてアレですが、クサいセリフデスネ…エヘ。

あの時のお手紙とトークンは、わたしにとっても大切な思い出です。
ランプさんをはじめ、中つ国でお声をかけてくださったり応援してくださる方々の支えがあったおかげで、SNE指輪ブログを楽しく書き続けていくことができました。
本当にありがとうございました!

イベントの時だけでなく、また機会があれば一緒に遊んでくださいね。
今後ともよろしくお付き合いくださいませ!
by ベトニー (2009-02-07 16:49) 

ランプ

コメントありがとうございます!

裂け目遠征お疲れ様でした。
無事に完了したからこそ、
この記事が日の目を見たような気もします。

感謝の想いは、まさにこの記事に込めてしまったので、
重ねての言葉になります。

その節はありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。

蛇足:
今回記事化にあたって色々美化(主に自分)してありますが、
ベトニーさんの発言は一字一句変えてなかったりします。
ホントはSayじゃなくRaidチャンネルの、いわばオフレコ
だったんですが、許可を得て記事化させていただきました。
by ランプ (2009-02-07 20:41) 

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